【中編】エクソシスト3感想「対話の中身が理解できない私は無能」【ネタバレ注意】
あ~くま♪
悪魔♪
あ~くま♪
悪魔ーーーっ!!ということで、「エクソシスト3」を鑑賞しました。
あえてクリスマスに鑑賞しましたよ。
クリスマスといえば、イエス・キリスト!イエスといえば父なる神がいて、神と言えば悪魔ですからね。
本音としては、「宗教の知識を完璧に網羅している!」わけではないので不安要素が大だったのですが・・・
しかし「宗教を除いてアメリカ映画を語れるのか?」というのもあるよなぁ。
え?
私はアメリカ映画を語りませんよ。
ネットの海やメディアではちゃんと語れる人がおります。
私はウンコ駄文をまき散らすだけですがな!!
そうそうこの「エクソシスト3」は黒沢清監督の「CURE」の元ネタの一つなんですってね。
影響を与えてるとか。
それは観ないといけませんだわな!!黒沢の清たんったら!
日本の国民的映画「CURE」
<はい。では観ます~>
初っ端から、フレーム内の画とカメラのカット割りに完成された美意識を強く感じる・・・
閉じていた目をパチっと開けるイエス像。
(ブルース・キャンベルに似てる)
この「エクソシスト」の原作者であるブラッティさんは本当にこれが初監督なのかしら?
と思ったら本作が監督二作目ですのね。
(初監督作品の「トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン」も観ることに決めました。)
いやしかし、監督二作目でこれだけ世界観が完成されてるなんて、ブラッディさんは映画監督の才能は充分におありなのでは?
あれ?この人は・・・
イルカと話す人ではないか。
ということで、
イルカ警部と神父の仲良しこよしのストーリーを軸に双子座殺人事件という事件が絡み(逆だろ逆)、その上から悪魔をまぶしていきます。
(仲の良い警部と神父)
この二人の日常を追ったまま終了でも良いぞ私は!!
というわけで不謹慎かもしれませんが、「人が死なないと始まらない」というわけでして人が死んでいきますさかい。
ポツポツと人が死んだころ、神父が入院します。
警部はモチのロンでお見舞いに行きます。ペンギンのぬいぐるみを持って。
その帰りに、
気 づ け よ !!
(誰か気づけよ!もしやお前らアルジェント世界の警察並みにのんびり屋さんだな!)
案の定神父が入院先の病院で殺されてしまいます!!!
ガーーーーーン!!!
(「があん」とは頭に強い打撃を受けるようす。 また、精神的に衝撃を受けるようす)
ペンギン!(´;ω;`)
というかですね、この二人。警部と神父のことですけども。
時代が時代だったらですね、主にTwitterで二次創作されてたと思いますよ私ゃあ。
こうして本編の清涼剤であった神父が殺され、警部は一連の事件の犯人かもしれない男に会いに行くのでした。
<ころころ変わるよカラス神父>
その男とは病院内の精神科内の隔離病棟のとある一室におるエクソシスト1に出てきて階段を転げ落ちて死んだはずのカラス神父でした。
(カラス神父を演じたジェイソン・ミラーさんはエクソシスト1で一度離婚。そのあと再婚するも本作でまた離婚を経験するという、悪魔のせいではなく本人の問題でありましょう。)
しかし、警部と対話している内に姿がカラス神父から双子座殺人の犯人ヴェナマンの姿へと!
コロコロと!
コロコロと!変わるのでした。
(この映画、ホントね、シラフで観た方が良いよ)
<医学に貢献しろ悪魔!けどそれをしないのが悪魔>
少々観ながら意味不明過ぎてパニックに陥ったのですが、どうやらこのようですね。↓
殺人鬼のヴェナマン死ぬ。魂抜ける。
↓
仲介業者(悪魔)
↓
カラス新婦の肉体へ
だそうです。
分かりやすく図にするとこうですね。
連続殺人鬼ですからね、それはさぞかし魂が邪悪だったのでしょう。悪魔に気に入られた処刑直後のヴェナマンは悪魔の手引きによって、これまた死んだばかりのカラス神父の肉体に入り、
お墓の中で悪魔の力を借りてカラス神父の損壊した脳細胞を復元したらしいのです。
(ゾンビといい、悪魔といい、これだから土葬はダメだ。┐(´д`)┌ヤレヤレ)
アルコールで腐った私の前頭葉も復元して欲しい。顔の開いた毛穴も閉じて欲しい。
復元するのに15年(?)かかったらしいのですが、せっせっせと懸命に細胞を修理している悪魔を想像すると楽しいです。
(急に「グッド・オーメンズ」風)
そして、そんなヴェナマンはへっへっへっへとこう云い続けるのです。
「復讐してやる!!」と。
(私より歯がきれい)
(常に涙を流しているのが良い)
復讐。何の?自分を捕まえた警察?社会に対して??
そもそもヴェナマンの復讐?悪魔の復讐?悪魔の復讐だとしたら、え~っと、人間を殺し続けること・・・?被害者の魂を奪うのかな?
そして、「俺が犯人だと発表しろ!」と云う。
混乱したので、ウィキったら
ヴェ「リーガンから悪霊を追い出したカラス神父への復讐のため、ご主人様が自分をカラス神父の死体に押し込み、精神病患者にとり憑き仕事をさせてもらっているのだ」
つまり、警部以外の世間様から見るとヴェネマンの姿はカラス神父なのですね。
んで、カラス神父こそが双子座殺人事件の真犯人である!ということに悪魔はしたいのです。
なんで?と云われても知らん。
きっとカラス神父の名に泥を塗りたいんでしょうな、悪魔は。名誉棄損系。
他にもやることがあるんじゃないか?とは、私も思いますが、
(リーガンとかカラスとか個人に執着せずに、もっと大きい悪事を働いたらどうだ? 大阪御堂筋線の渋滞をつくるとか。急に「グッド・オーメンズ」風)
本人(悪魔)がそうしたいんだから仕方がないです。
しかし、警察が実際に「この人(カラス神父)が犯人です」と発表したら「ゾンビだ!ゾンビだ!」と世間は大騒ぎになりますよね。事件とか真犯人とかどうでも良くなってしまいそうな予感しかない。
<対話が長い>
しかし、やはり小説家や脚本家(ブラッティさんは両方なわけで)という文章を生業としている人だからかもしれませんが、
この双子座殺人事件の犯人ヴェナマンと警部の対話が長くて長くて、私個人としては(アルコールと年齢のせいで脳が退化して理解力が急低下しているのもあり)ツライとこもありました・・・。風景もあまり変わらないしね。
まあ、「悪(魔)とは善とは信仰とは!」というものに興味がないのも第一の理由であります。
昔はあったのですが・・・。
(この映画はさすがに宗教色が濃いので、私的にアリ・アスター監督の「ミッドサマー」のようにピンとこない箇所が後半戦においてけっこうありました。)
それに、ヴェナマンだけが篤く語って、肝心の警部が結構な割合で無反応だった(笑)りして、恥ずかしいのよ見てるこちら側としては悪魔!
(なのでヴェネマンだけが調子に乗っているように感じられ共感性羞恥心でツラかった。警部が全く動じないのがソレに余計拍車をかける。)
悪魔なのでヴェナマンの声が変わったりするしね。その演出恥ずかしいのよ!
(歌舞伎でいうところの「ヨっ!〇〇屋!」な箇所であろうが)
「もうお腹一杯」っていう・・・。
「対話バトル」ならそれこそ「CURE」の役所広司と萩原聖人のほうが迫るものがあると思いました。個人の好みですが。
(悪魔の存在と萩原聖人の存在はだいぶ違いますが)
<絵の連続>
と、何だかんだとぶーぶー文句を云ってますが全体的に私は本作品に魅了されてまた。
先程も申し上げたとおり、美しい絵の流れの数々に心を奪われていましたよ。↓
こういう感じ。専門用語で何て言うのだ?
本編な有名な、老婆が天井を這うこのシーン
なんて美しいのだ。
私はこのシーンも好きだ。
”悪魔祓い”に詳しい神父と警部が話しているときに、少女か若い女の声で
「悪魔祓い」とひっそりとした声が聞こえるの。アレは名シーンだと思う!!
あとはやはり、やはりあの『クロックタワー』ハサミが出てくる全シーンですね。
(お祭り状態)
このシーンは芸術とさえ言いきれる。
警部の娘の例のシーンは刺激的過ぎて画像は貼れません。
ブラッティさんはほんと才能のあるお方だな、って。それにマルチタスク人間なんですよ!
御覧なさい!本作の内訳を!
監督ウィリアム・ピーター・ブラッティ脚本ウィリアム・ピーター・ブラッティ原作ウィリアム・ピーター・ブラッディ製作ウィリアム・ピーター・ブラッティ
と、「エクソシスト2」への怒りがヒシヒシと伝わってくるではありませんか。
その憤怒を美に昇華できるのってとても稀な才能だと思います。
2に不満を持ったから本作のメガホンをとったはいえ、ずっと映画を撮り続けて欲しかったです。
撮り続けるという状況が難しかったのでしょうか。
<最後に悪魔>
本作品は地味な作品かもしれませんが、色んな人に観てもらいたいと云いたいところ…
しかし実際のところ日本ってけっこう既に色んな人が観てるのではこの映画?
私も子供のころテレビで観たぞ?(覚えている箇所は当然少なかったが)
ウィキで調べたら、やはり19994年にフジテレビの「ゴールデン洋画劇場」でやっとるやないか。
意外と鑑賞人口が多い映画なのかもしれない。
注意:カラス神父を知らないと何のこっちゃか分からないので1から観た方が良いですね。これから観る人は。2は・・・2は・・・私は何度も寝落ちしたので全く覚えていませんが3は問題なく観れました。
(ジェフリー・ダーマ―が好きそうなカラコン)
しかし、カラス神父は2度もこんな酷い目になってなかなか可哀想なキャラクターですよね。
私が個人的に悪魔に云いたいことはですね(突然)、
そんなに頑張らなくていいです、と云うことですね。人間はあなたの力を借りなくても"悪魔の"所業をやり尽くしてきたしこれからもやります。
いやそれは悪魔の力によるものだ!なんて云う人はバカです、はい。
追記:
唐突に出てくる誰このひと?
と、思ったら"赤いバラ"を思い出すのでふ!
怪抱ぽんず